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きざみ食の特徴や調理のポイントを解説!最新の介護食サービスもご紹介

きざみ食は普通食の食材の大きさをただ小さくして提供すればよい訳ではありません。利用者が安全かつ安心して食べられることを重視して作る必要があります。この記事では、きざみ食の特徴や調理する際に意識したいポイント、注意点などを解説します。

 

また、最新の介護食サービスも紹介しているため、介護施設の経営者や職員の方は、ぜひ参考にしてください。

 

介護食のきざみ食とは?

介護食にはいくつかの種類があり、きざみ食はそのうちの1つです。きざみ食は、利用者に合わせて食べやすいよう噛むときのあごや歯への負担を和らげ、飲み込みやすいように工夫された食事です。介護施設の利用者に安心安全な介護食を食べてもらうなら、経営者や職員の方はきざみ食とはどのような食事なのか、理解を深めておくことが重要となります。

 

きざみ食の特徴

 

普通食を細かく刻んで加工された食事がきざみ食です。一般的に、食材は5mm~2cm程度の大きさに刻みます。食べやすさや飲み込みやすさが利用者によって異なるため、適切なサイズにする必要があります。

 

きざみ食は食材を噛むときの回数を減少させるのに効果的なため、噛む力が低下した方でもあごや歯に負担なく自力で食材を噛み切れます。また、食材が小さく刻まれていることで口を大きく開ける必要がないため、開口障害のある方でも安心して食べられます。

 

やわらか食(ソフト食)との違い

 

やわらか食は、歯で噛まなくても歯ぐきや舌だけで簡単につぶせる硬さに調理された食事です。調理法は、食材がやわらかくなるまで煮込んだり蒸したりするのが一般的です。

 

歯ぐきや舌でつぶせる柔らかさに調理されたやわらか食は、きざみ食では噛み切れない、飲み込めないという方でも食べられます。また、食材を調理の前後に刻む工程が必要なきざみ食よりも手間がかかりづらいです。きざみ食で対応できない利用者には、やわらか食の導入を検討してみましょう。

 

きざみ食のメリット・デメリット

 

きざみ食にはいくつかのメリットがあるものの、少なからずデメリットも存在します。メリットだけを見て提供するだけでは、利用者にとって安心安全の食事は提供できません。メリットだけでなく、デメリットも把握すれば利用者一人ひとりに合ったきざみ食を提供できます。きざみ食の具体的なメリット・デメリットを解説します。

 

きざみ食のメリット

 

噛む力が低下した方に安心安全な食事を提供できることは、きざみ食のメリットです。きざみ食では食材を5mm~2cm程度の大きさに刻むため、利用者が食材を噛む回数を減らせるうえに咀しゃくや口を開くときの負担を軽減できます。

 

また、食材を全て液状に調整した流動食と比べて、きざみ食の方が利用者に美味しい食事を提供できることもメリットの1つです。

例えば、流動食はお粥の重湯や固形物なしの液状の食事であるため、食材の見た目や食感を楽しむことができません。一方で、きざみ食は普通食と同じメニューを提供できるため、見た目はもちろん食材の食感や香りも同じように楽しんでもらえます。

このように、きざみ食には利用者の食欲を失わせない効果も期待できます。

 

きざみ食のデメリット

 

口の中や喉の奥で食材がばらけやすくなることが、きざみ食のデメリットの1つに挙げられます。口の中や喉の奥でばらけると、食材が誤まって気管に入る可能性が高まります。気管に入った食材は、誤嚥や誤嚥により引き起こされる肺炎などの原因になるため、注意が必要です。

 

とくに、舌や頬の動きが低下している方や唾液の分泌量が少ない方は口の中で食材をまとめづらいことから、きざみ食に向いていないといわれています。

 

きざみ食は利用者にとって食べやすい大きさにできるメリットがある反面、歯の間に食材が挟まりやすくなり利用者の虫歯リスクを高めてしまう場合があります。虫歯を放置すれば歯周病を引き起こすおそれがあるため、きざみ食を利用者に提供する際は誤嚥を防止する対策と同時に、口腔ケアにも配慮しましょう。

 

きざみ食での誤嚥を防止するために行うべきこと

食材がバラバラになりやすいきざみ食は、利用者が誤嚥するリスクが高まる可能性があります。利用者が安心して食べられる食事を作るためには、誤嚥防止につながる工夫が必要です。ここでは、誤嚥防止のために介護施設の職員や経営者の方が行うべきことを4つ解説します。

 

飲み込む力と唾液の分泌量を確認する

 

きざみ食は噛む力が弱まっている方を対象に、食材の大きさを変えて食べやすいように工夫された食事です。そのため、自力で食材を飲み込めない方や唾液の分泌量が少なく食材のまとまりを作れない方など、嚥下障害があり飲み込む力が弱まっている利用者はきざみ食を避けたほうがよいでしょう。

 

きざみ食を提供する場合は、利用者の飲み込む力が弱まっていないか、唾液の分泌量が保たれていて自力で食材のまとまりを作れるか、事前に確認しておく必要があります。

 

食材のやわらかさを調節する

 

食材を小さく加工する特徴をもつきざみ食は、歯が欠損している方や入れ歯が合わず食材を歯の上に保持できない方にとって「食べづらい」と感じる場合があります。きざみ食を提供する場合は食材の大きさだけでなく、柔らかさにも配慮しなければなりません。

 

例えば、噛む力が弱まっている方の場合、食材がやわらかくなるように調理方法を工夫することも大切です。どの程度のやわらかさにすればよいのか分からない場合は、舌や歯ぐきでつぶせる硬さを目安にしてください。

 

とろみをつけて提供する

 

嚥下機能の低下が懸念される利用者にきざみ食を提供するなら、とろみをつけることをおすすめします。とろみをつけると食材がまとまりやすくなるため、食材が口の中でバラバラになって誤嚥につながるリスクを減らせます。

 

水溶き片栗粉やとろみ剤を用いることで食材にとろみをつけることができます。とろみ加減は、スプーンですくったときに流れ落ちない粘度を目安に調整することが望ましいです。

 

食後には歯磨きやうがいをしっかり行う

 

きざみ食は食材を小さく刻むため、歯の間に食材が挟まりやすいデメリットがあります。歯の間に挟まった食材を放置したままでいると、何かの拍子に食材が気管に入って利用者が誤嚥することがあるかもしれません。

 

誤嚥は肺炎のリスクを高めるため、予防として食後に歯磨きやうがいを行うことをおすすめします。歯間ブラシを使用してから歯ブラシで歯磨きをすると、歯の間に挟まった食材を取り除けるため、歯をきれいに保つことができます。

 

きざみ食を調理するときのポイント

きざみ食は普通食の食材を小さく刻むだけでは不十分な場合があります。舌や歯ぐきでつぶせる柔らかさに調理すれば、噛む力が低下している方だけでなく、飲み込む力が低下している方にも安心してきざみ食を提供できます。きざみ食を作る際は、ここで紹介する調理時のポイントを意識してみてください。

 

食材の大きさや硬さ

 

きざみ食の食材を小さく刻むタイミングは調理前と調理後です。食材によっては調理前に刻むことで食品中の水分が減る場合があります。食材の水分が抜けてしまうと飲み込みづらくなる場合もあるため、食材の特徴に合わせて刻むタイミングを決めましょう。

 

食材を煮込むことで柔らかく仕上げることができ、食材を刻む手間を省くことも可能です。食材を柔らかく調理するメリットは、普通食と同じ見た目を楽しんでもらえることです。小さく刻んだ食材が飲み込みづらい場合は水溶き片栗粉やとろみ剤を活用し、口の中でまとまりを作りやすいように工夫しましょう。

 

見た目にも配慮する

 

見た目のよいきざみ食を提供することができれば、利用者にとって多くのメリットがあります。見た目のよい食事は、利用者の食欲を向上させることができます。利用者が積極的に食事を摂るようになれば、体の健康に必要な栄養を摂取できるうえに精神的な満足感につなげることもできるでしょう。

 

このように、きざみ食の見た目に配慮することは利用者の食欲増進や栄養管理につなげるうえで大切なポイントです。具体的には彩りを豊かにする、形をきれいに整えるなど、きざみ食の見た目をよくする工夫を施しましょう。

 

きざみ食を作るときの注意点

きざみ食を調理する際に気を付けなければならない注意点が2つあります。1つは調理器具を常に清潔に保つことです。もう1つは食材の徹底した衛生管理を行い、食中毒の対策をすることです。食中毒を起こすと施設内での食事の調理が禁止される場合があるため2つの注意点に配慮し、きざみ食を調理することが重要です。

 

調理器具をいつも清潔にしておく

 

きざみ食は食材によって調理前や調理後に刻むため、調理器具の使い回しをすると細菌が食材に付着するリスクが高まります。使用前のまな板や包丁などの調理器具を清潔に保つためには、消毒していつも清潔にしておくことが大切です。

 

また、使用済みのまな板や包丁は、熱湯や次亜塩素酸ナトリウムの希釈液で消毒するのが望ましいです。また、まな板と包丁の使い回しを避けるためには、調理用ときざみ食用として2種類ずつ用意して使い分けるようにしましょう。

 

食中毒を避けるため食材の衛生管理を徹底する

 

食材を刻む際に注意しなければならないのは、食中毒の原因菌の付着を防ぐことです。原因菌が付着したきざみ食を提供した場合、食中毒を起こすおそれがあります。また、調理前後に食材を常温で放置し続ける行為も、食中毒の菌を増やす原因につながります。

 

食中毒を避けるためには、室温が高い場所に食材を放置しないように徹底しなければなりません。ネギやサラダなどの加熱しない生食用食材や調理済みの食材を刻む場合は、とくに衛生管理に気を付けましょう。

 

冷凍の状態で調理済み商品が届く最新の介護食サービス

 

最新の介護食サービスを利用するなら、グローバルキッチンの「まごの手キッチン」がおすすめです。まごの手キッチンは、老人ホームや介護施設を対象にした介護食サービスです。具体的には、冷凍保存が可能な調理済み商品をお届けしています。

 

届いた商品は冷凍庫での保管が可能で、必要数に応じて解凍するだけで提供できる手軽さが魅力です。また、味の美味しさはもちろん、コストや見た目の美しさなど、全てにこだわった介護食を提供しているため、利用者の満足度の向上につなげられます。

 

グローバルキッチンではきざみ食に代用できる、冷凍状態のやわらか食を提供しています。グローバルキッチンのやわらか食は、普通食と変わらない見た目と舌や歯ぐきでつぶせるやわらかさが特徴です。

 

質にこだわって利用者に喜ばれる介護食を提供しよう

 

食材を小さく刻むきざみ食は、噛む力が低下している方や口を大きく開けられない方に向いている介護食です。しかし、食材を小さく刻むことで歯の間に食材が挟まる、口の中でまとまりを作りづらいなどのデメリットも生じます。また、きざみ食は飲み込む力が低下している方には対応できないため、その場合はやわらか食を検討するとよいでしょう。

 

グローバルキッチンの「まごの手キッチン」のやわらか食は、美味しさや見た目のよさ、コストにおいてこだわっています。さらに、栄養の専門家である管理栄養士が栄養バランスのとれた献立を作成しているため、利用者の栄養管理も可能です。

 

まごの手キッチンでは、高齢者施設で提供する食事や介護食を検討されている方向けに無料サンプルを送付しています。介護施設職員の方や経営者の方は一度お試しください。

 

無料試食サンプル申込:https://www.global-kitchen.jp/request/

資料請求:https://www.global-kitchen.jp/contact/7361-2/

 

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