9月の行事食!介護施設の敬老の日におすすめの献立レシピをご紹介
9月に入ると、夏の暑さが和らぎ、少しずつ秋の気配が感じられるようになります。この時期は、季節の移ろいを感じながらお食事を楽しむのにぴったりの季節です。介護施設では、日々の食事だけでなく、行事食を通して入居者様に季節を感じてもらい、食欲増進や生活の質の向上に繋げることが大切です。
こちらの記事では、9月に楽しめる行事食やおすすめの献立、そして人手不足にお悩みの施設でも行事食をスムーズに提供するためのサービスについてご紹介します。ぜひ最後までお読みいただき、日々の献立作りや行事食提供の参考にしていただければ幸いです。
9月といえば
9月は、秋の訪れとともに美味しい味覚が豊富に揃う季節です。1月のお正月、3月のひな祭り、5月の端午の節句など、祝日にちなんだ行事食があるように、9月にも十五夜や秋のお彼岸といった、季節の移ろいを感じられる行事があります。それに合わせた食事を提供することで、利用者様に秋の風情を味わっていただけます。
春夏秋冬それぞれに特有の行事がありますが、9月は特に「食欲の秋」とも呼ばれ、食事を楽しむ機会が増える時期です。介護施設においても、こうした行事食を通じて、利用者様に季節感や食べる喜びを感じていただくことは、日々の生活に彩りを添える大切な取り組みとなります。
9月の行事・イベント
9月には様々な行事やイベントがあります。例えば、9月9日には重陽の節句があり、栗ご飯などを食べる習慣があります。また、十五夜にはお月見団子や里芋をお供えしたり食べたりします。これらの行事を取り入れた食事は、入居者様にとって懐かしい思い出を呼び起こすきっかけにもなり、会話を弾ませる一助ともなるでしょう。ここでは、9月の主な行事やイベントについてご紹介します。
防災の日(9月1日)
1923年9月1日に発生した関東大震災に由来し、国や地方公共団体、各種団体などが防災訓練を実施する日として定められています。例年台風が多く襲来する時期でもあるため、この機会に防災意識を高めることが重要です。
介護施設においても、入居者様の安全を守るために、定期的な避難訓練や備蓄品の確認など、防災対策をしっかりと行うことが大切です。食事の面では、災害時にも対応できる非常食の確認や、備蓄食料を使った献立をご利用者様と一緒に試食する機会を設けるのも良いかもしれません。単に食事を摂るだけでなく、防災について考えるきっかけとすることで、ご利用者様の安全意識を高めることにも繋がります。
重陽の節句(9月9日)
五節句の一つで、「菊の節句」とも呼ばれます。古来中国では奇数は陽の数とされ、陽の数が重なる9月9日は大変めでたい日とされていました。この日には、菊を用いて不老長寿や繁栄を願う風習があります。例えば、菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべた菊酒を飲んだり、栗ご飯を食べる習慣があります。
介護施設では、重陽の節句に合わせて、食事の盛り付けに菊の花を添えるなどして、行事の雰囲気を演出することができます。また、十五夜のお月見と合わせて、秋の味覚を活かした献立を取り入れることで、より季節感あふれる食事を提供できるでしょう。
敬老の日(2025年は9月15日)
毎年9月の第3月曜日にある国民の祝日で、長年にわたり社会に貢献してきた高齢者を敬愛し、長寿を祝うことを目的として1966年に制定されました。
介護施設にとって、敬老の日は入居者様への感謝の気持ちを伝え、お祝いする特に重要な行事の一つです。この日には、普段より少し豪華な食事を提供したり、お祝いのイベントを開催したりすることが多いでしょう。お刺身や天ぷら、赤飯など、お祝いにふさわしいメニューが喜ばれます。また、入居者様の好みに合わせた特別メニューを提供することも、敬老の日のお祝いをより特別なものにするでしょう。
十五夜(2025年は9月17日)
旧暦8月15日の夜に月を鑑賞する行事で、「中秋の名月」とも呼ばれています。中国から伝わり、日本では平安時代から貴族の間で楽しまれていました。十五夜には、月に見立てた丸いお月見団子や、里芋、すすきなどをお供えして、収穫への感謝と豊作を祈願する風習があります。
介護施設では、十五夜にちなんで、お月見団子を提供したり、里芋を使った煮物などを献立に取り入れることができます。また、食事の際に月の飾り付けをするなど、視覚的に十五夜の雰囲気を演出することも、入居者様にとって喜ばしい工夫となるでしょう。
秋のお彼岸(2025年は9月20日~26日頃)
秋分の日を中日とした前後3日間、合計7日間を指します。昼と夜の長さがほぼ同じになる秋分の日は、祖先を敬い、亡くなった人々を偲ぶ期間とされています。この期間には、お墓参りに行ったり、仏壇に手を合わせたりする習慣があります。また、お供え物としておはぎやだんご、旬の野菜や果物を用意することが一般的です。
介護施設では、秋のお彼岸に合わせて、おはぎを提供したり、旬の食材を使った和食中心の献立を取り入れることで、日本の伝統文化を感じられる食事を提供できます。
9月の行事食におすすめのレシピ
9月には、防災の日、重陽の節句、十五夜、敬老の日、秋のお彼岸など、さまざまな行事があります。これらの行事に合わせた食事を提供することで、入居者様に季節の移り変わりを感じていただき、日々の生活に楽しみと彩りを添えることができます。
行事食は、普段とは異なる特別な雰囲気の中で食事を楽しめるため、食欲の増進にもつながる効果が期待できます。秋は旬の食材が豊富に揃う季節でもあり、それらを活かした料理は、栄養面でも彩りの面でも充実した内容となります。
食事を通して季節や文化を伝えることは、入居者様の生活の質を高めるうえで、非常に大切な取り組みです。心を込めた行事食で、秋の豊かさを感じていただきましょう。ここからは、9月の行事にぴったりなおすすめレシピを3つご紹介します。
おすすめレシピ①:かぼちゃのそぼろ煮
かぼちゃのそぼろ煮は、秋に旬を迎えるかぼちゃを使った、優しくてどこか懐かしい味わいの煮物です。かぼちゃの甘みと鶏そぼろの旨味が合わさり、ごはんによく合う一品となります。
介護施設で提供する際は、かぼちゃを柔らかく煮込み、そぼろも細かくすることで、咀嚼や嚥下に不安がある方でも安心して召し上がれるように工夫できます。また、とろみをつけることで、より食べやすくなります。鮮やかな黄色は見た目にも食欲をそそり、食事の時間を楽しいものにしてくれるでしょう。簡単に作れるため、日々の献立にも取り入れやすいレシピです。
調理時間:25分
食べやすさ:やわらか・飲み込みやすい
材料(2人分)
- かぼちゃ:200g
- 鶏ひき肉:80g
- だし汁:200ml
- しょうゆ:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
- 片栗粉:小さじ1(水で溶く)
作り方
①かぼちゃを一口サイズに切る
②だし汁で煮て、鶏ひき肉を加え煮込む
③調味料を加えてさらに5分煮る
④ 水溶き片栗粉でとろみをつける
おすすめレシピ②:秋鮭のホイル焼き
秋鮭のホイル焼きは、秋に旬を迎える鮭を使った、風味豊かでヘルシーなメイン料理です。
鮭ときのこ、玉ねぎなどの野菜をアルミホイルで包んで焼くことで、素材の旨味が凝縮され、ふっくらと仕上がります。バターや味噌、ハーブなど、味付けのバリエーションも豊富で、入居者様の好みに合わせてアレンジできます。ホイルごと提供すれば、温かいまま食卓に出すことができ、後片付けも簡単です。骨を取り除き、身をほぐしておけば、より安全に召し上がっていただけます。
調理時間:30分
食べやすさ:しっとり・骨なし推奨
材料(2人分)
- 秋鮭(骨なし):2切れ
- 玉ねぎ:1/2個
- にんじん:30g
- しめじ:1/2パック
- バター:10g
- ポン酢:適量
作り方
①野菜→鮭→バターの順にホイルで包む
②オーブンまたはグリルで20分蒸し焼き
③ポン酢をかけて提供
おすすめレシピ③:さつまいもご飯
さつまいもご飯は、秋の味覚の代表であるさつまいもを使った、優しい甘さが特徴の炊き込みご飯です。
ホクホクとしたさつまいもの食感と、ごはんの甘みが絶妙に調和し、秋の訪れを感じさせてくれる一品です。さつまいもは食物繊維も豊富で、お腹にも優しい食材です。炊飯器に材料を入れて炊くだけと調理も簡単なため、手軽に行事食を取り入れたい場合にぴったりです。彩りも良く、見た目にも食欲をそそります。細かく刻んだり、ミキサーにかけたりすることで、様々な食形態に対応可能です。
調理時間:60分(炊飯含む)
食べやすさ:やわらか・甘味あり
材料(2人分)
- 米:1合
- さつまいも:100g
- 酒:小さじ1
- 塩:小さじ1/3
- 黒ごま:少々
作り方
①米は浸水後、炊飯器に材料を全て入れて炊く
②炊きあがったら黒ごまをふる
9月の行事食としておすすめの献立
介護施設において、9月の行事食は入居者様に季節の移ろいを感じていただき、日々の暮らしに彩りを添える大切な機会です。
防災の日には非常食の試食、重陽の節句には栗ご飯、十五夜にはお月見団子や里芋、敬老の日にはお祝い膳、秋のお彼岸にはおはぎなど、それぞれの行事に合わせた食事を提供することで、入居者様に喜びと季節感をお届けできます。
特に介護施設では、行事食を通じて昔の思い出を振り返ったり、他の入居者様や職員との会話を楽しんだりする、心温まるひとときにもなります。旬の食材を取り入れ、彩り豊かに盛り付けることで、食欲を刺激し、食事への関心を高める効果も期待できます。
とはいえ、これらの行事食をすべて手作りで準備することは、現場の人手不足やコスト面で大きな負担となることもあります。
限られた体制の中で、季節感や文化を大切にしながら、質の高い食事を提供するためには、外部サービスを利用することがおすすめです。
最近では、行事食に特化した献立を提供するサービスも増えており、施設のニーズに合わせて柔軟に取り入れることが可能です。こうしたサービスを活用することで、調理の負担を軽減しながらも、入居者様に季節の味わいや行事の楽しみをしっかりと届けることができます。
外部サービスを活用した献立提供の工夫
行事食の準備には手間と時間がかかり、介護施設では人手不足やコスト面で負担を感じることも少なくありません。そこでおすすめしたいのが、グローバルキッチン株式会社が運営する「まごの手キッチン」です。
「まごの手キッチン」は、高齢者施設・介護施設向けに調理済みの冷凍食材を配送するサービスで、月に2回以上、行事食や郷土料理など、いつもとはひと味違う特別献立をご提供しています。
調理は湯煎や冷蔵解凍などの簡単な工程で済むため、スタッフの負担を大幅に軽減できます。献立は管理栄養士が監修しており、栄養バランスにも十分配慮されています。また、事前に無料会員登録をしておけば、必要な時だけ注文することも可能です。柔軟な利用スタイルで、施設の運営状況に合わせた導入ができます。
便利なサービスを活用することで、スタッフの負担軽減と入居者様の満足度向上を両立し、より豊かな食事の時間を提供していきましょう。
ここからは、「まごの手キッチン」が提供する9月の行事食献立を2つご紹介します。
重陽の節句献立
重陽の節句の献立として、主食にさんまと舞茸の混ぜご飯、おかずは茄子のそぼろ餡かけ、ほうれん草と菊花のお浸し、白花まめをご提供予定です。
主食では、さんまと舞茸など旬の味覚をたっぷり使い豊かな味わいに仕上げます。茄子のそぼろ餡かけはご飯が進む一品で、菊花のおひたしとともに、見た目にも華やかな重陽の節句らしい食事を提供できます。
敬老の日献立
敬老の日の献立は、日頃の感謝と長寿のお祝いの気持ちを込めて、いつもより少し豪華なメニューが喜ばれます。
主食には赤飯、主菜は選べる献立となっており、人気の天ぷらの盛り合わせ、敬老の日特別メニューであるサーモンと鯛のお刺身からお好きなほうをお選びいただけます。入居者様自身にご選択いただくことで、敬老の日のお食事の楽しみも増えます。
副菜には彩りの良い寿炊合わせ、海藻ときゅうりの酢の物、白菜たまり風味。おやつとして紅白まんじゅうのご用意もあり、よりお祝いの雰囲気が増します。
お刺身は提供のハードルが高いと思われがちですが、「まごの手キッチン」のお刺身は、あらかじめ切り身の状態で冷凍されているため、包丁やまな板を使う必要がなく、どなたでも安全かつ簡単にご提供いただけます。お品書きや敷き紙などのご用意もあるため、彩り豊かに盛り付けることで入居者様にとって忘れられない特別な食事となるでしょう。
まとめ
9月は、防災の日、重陽の節句、十五夜、敬老の日、秋のお彼岸など、様々な行事がある月です。これらの行事に合わせた行事食は、介護施設の入居者様にとって、季節の移り変わりを感じ、日々の生活に変化と楽しみをもたらす大切な機会となります。
とはいえ、行事食の提供には献立作成、調理、盛り付けなど、多くの手間と時間がかかり、人手不足に悩む介護施設にとって大きな負担となることも事実です。
今回ご紹介した介護施設様向けの食事提供サービス「まごの手キッチン」では、こうした課題の解決をサポートしています。栄養バランスの取れた美味しい食事を、和食・洋食・中華とバリエーション豊富にご用意しており、行事食にも対応可能です。
湯煎やスチコンで温めるだけの簡単調理なので、厨房での調理時間を大幅に短縮でき、人件費や光熱費の削減にも繋がります。
現在、介護施設を運営している【法人様向け】に無料試食サンプルを提供しております。ぜひこの機会に、お気軽にお問い合わせください。